サッカー日本代表:歴代最強チーム(2位 2010-14ザックジャパン)
Last Updated on 2024年1月10日 by ピントゥリッキオ
このブログでは、サッカー日本代表チームが、初めてワールドカップに出場した1998年から直近の2023年までの日本代表の最強チームのうち2位の2010-14ザックジャパンについて解説します。
日本代表の歴代チームの最強ランキングについてまとめていますのでまずはそちらもご覧ください!
日本代表の歴代得点ランキングについてもまとめてますので是非ご確認ください(^^)
サッカー日本代表とは?
日本サッカー協会(JFA)によって編成される日本の男子サッカーのナショナルチームです。呼称は様々で、A代表やフル代表、サムライブルーなどと呼ばれます。
年齢制限のないA代表以外にも、年齢制限のあるカテゴリーとしてU23、U19、U17代表などもあります。A代表での一番大きい大会はワールドカップとなりますが、ワールドカップはU19、U17など年齢ごとのカテゴリーの大会もあります。またオリンピックは23歳以下という制限があるため、U23代表で臨む大会となります。
日本代表はワールドカップに過去7回出場しています。1998年に初めてワールドカップに出て以降は、アジア予選を勝ち抜き、全体会に出場しています。最高成績はベスト16(2002年、2010年、2018年、2022年)です。
年齢別のワールドカップでの過去最高成績ですが、1999年に小野、高原、稲本、本山等のゴールデンエージを要したU20ワールドカップでなんと準優勝に輝いています。
2位 2010-14ザックジャパン 最強フォーメーション
筆者が考える2010-14ザックジャパンの最強フォーメーションは以下のとおりです!
2010年ワールドカップでは、前評判を覆し、ベスト8まであと一歩まで迫りました。その後ザックジャパンが始動し、香川、本田、長友をはじめ多くの選手が海外で羽ばたきはじめ、日本サッカー界がまた一段レベルが上がった時期といえます。特に長友のインテル移籍や、本田のミラン移籍には、イタリア人であるザックの影響は少なからずあったものだと考えられます。また若手では1992年生まれのプラチナ世代である宮市がアーセナル、宇佐美がバイエルン移籍と本当に日本サッカー界が明るい未来に向かっていることを強く感じていました。長友が冬の移籍期限ギリギリで当時所属していたチェゼーナからインテル移籍の報道がでた際はネットに食いついていました笑。
ザックジャパンのフォーメーションは4−5−1でした。戦術として、最終ラインを高めに保ち、コンパクトにし、香川、本田、遠藤などのテクニカルな選手によるパスワークや、そこにサイドバックの長友、内田が積極的に絡んでいく攻撃的なスタイルでした。
反面、ラインを高くしていることもあり、中盤でボールを失った際は、カウンターを受けることもよくあり、リスクも伴う戦術でした。
ただし非常に有能なテクニカルな選手が多かったこともあり、噛み合った際には、強豪相手位にも引けを取らない闘いができておりました。実際にこの代表ではアルゼンチン、フランス、ベルギーに勝利し、オランダと引き分け、イタリアに大善戦をしております。
ザックの初戦はメッシ要するアルゼンチン戦でした。ベストメンバーのアルゼンチンに対し、さすがに防戦気味の闘いが続きましたが、長谷部のミドルシュートのこぼれ球を岡崎が詰めて先制しました。この一点を守りきり見事勝利を収めました。
その勢いのままアジアカップに臨んだザックジャパン。初戦のヨルダン戦は終盤までリードを許す展開もロスタイムに吉田が起死回生の同点ゴールを決めなんとか引き分けに、その後はGLでサウジアラビアに5−0で勝利するなど首位で決勝トーナメント進出しました。
準々決勝では1人退場しましたが10人でカタールに辛勝、続く準決勝の韓国戦ではPK戦の末、激闘を制し、いざオーストラリアとの決勝戦へ!
決勝は互いに譲らない一進一退の攻防戦でした。オーストラリアのキューウェルに訪れた決定機もありましたが、GK川島のファインセーブで防ぎました。
延長に突入しても状況は変わらずPK戦もよぎりましたが、ここでザックが動きます。運動量の落ちない長友を1列前線にあげました。この采配が功を奏し、長友の高い位置で相手を振りきってからのクロスに李があの伝説的なボレーシュートを突き刺し先制!! 見事日本が優勝しました!
アジアカップは、毎回ドラマが生まれる大会ですが、この大会も非常に多くのドラマが生まれたのと同時に、セリエA優勝も経験した名指揮官による采配のすごさも感じました。
その後も、日本代表は着々とレベルアップしていきます。
選手個人はどんどんステップアップし、本田のミラン、長友のインテル、香川のマンUなどメガクラブへの移籍も相次ぎ、海外組もかなり増えるなど、一昔前では考えられないレベルアップをしていきました。
代表としても、親善試合での強豪相手の勝利や善戦を重ね、コンフェデカップではGL敗退でしたが、ユーロ王者のイタリア戦で見せた善戦(結果、守備陣のミスもあり負けましたが。。)などレベルアップも見れる内容でした。
ワールドカップ最終予選でもいち早くワールドカップ行きのチケットを獲得し、ワールドカップでの好成績も期待されました。
・・・が、結果は1分2敗の惨敗。
初戦のコートジボワール戦では、本田の見事な得点で先制しましたが、徐々にフィジカル面での差が出てきて、試合を支配され最終的に逆転負け。。
2戦目のギリシャは守備的なチームでしたが、その牙城を崩せず、スコアレスドロー。。
最終節のコロンビア戦ではこの大会のヒーローになったハメス・ロドリゲスにやられ1−4の惨敗。。。
試合結果や流れがドイツ大会に非常に酷似している結果となってしまいました。
この結果を受け、当時は「所詮、親善試合でしか勝てない」とか「バルサのサッカーは日本人にはできない」など散々叩かれましたが、個人的にはワールドカップ後もザックに率いてもらい、このサッカーを突き詰めていってほしかったです。本当に後一歩、噛みあえばもっと上に行けたチームだと今でも思っております。
ザックジャパンの評価
ザックジャパンを2位と評価したのは、ワールドカップの成績は惨敗でしたが、サッカーの質や、選手のレベルは段違いに高かったと感じたからです。特にサッカーの質が日本人にあっていると思いました。※賛否両論あると思います笑
このチームに足りなかったことは大きく2つあると感じています。
1つ目はワントップです。
当時は前田、柿谷、大迫、大久保、岡崎などがいましたが、岡崎や大久保は1トップタイプではなく、この戦術ではサイドで輝いていました。また柿谷もテクニカル的な部分ではフィットしていましたが、1トップは適正ではありませんでした。そして前田については平均能力は非常に高かったですが、後一歩強豪国相手に結果を残せるイメージはありませんでした。そして大迫。この頃はまだポストプレーが十分だったとは言えませんでした。2020年頃の大迫がいればかなりいいところまで行けてたと今でも思っております。
2つ目はフィジカル強度です。
当時はヨーロッパの強豪にはいい勝負ができるチームでは間違いなくありましたが、アフリカや南米系には個々の部分でフィジカル負けをしていました。そこで負けてしまうとボールも保持され、最終ラインも下げざるを得なくなり、このチームのいいところがすべて消されてしまいます。ワールドカップ前にできるだけ南米などと強度の高い親善試合などを行い戦術として対策できていれば少し面白かったかもしれないと思いました。
とはいえ、歴代の日本代表の中ではかなりいいサッカー、強いサッカーをしていたと感じたザックジャパン。このままザックが率いて2018ワールドカップに望む世界線も見てみたかったです。
(おまけ)この代表の個人的名シーン
・フランス戦の親善試合勝利後の、絶妙なタイミングでの香川のCM(キリンゼロハイ「と思うやんか〜」の棒読み演技有)
・コンフェデイタリア戦、日本リードで前半終えたタイミングでの本田のCM(マック。BITE!と叫ぶ奴。状況にマッチしてて超かっこよかった)
・アジアカップ決勝の李のスーパーボレー
・本田と香川で韓国を軽くいなした日韓戦
・ワールドカップでのコートジボワール戦の本田のゴール(涙でました笑)
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